コダクロームのラティチュードは広いと言える。
各フィルム特性の一つであるラティチュードというのは、写真像として再現できる露光の範囲、露出の寛容度である。色再現に忠実なエクタクローム系とは違いコダクロームはある種、アマチュアでも扱いやすいフィルムと云われていた。実際、露出アンダー側に強く、独特のコクがでるように露出をできるだけ切りつめ撮影していた。ネガは少しオーバーの方が結果がよく、リバーサル（ポジ）はアンダー目にというのが当時のセオリーだった。今は、飛んでしまったような微かな色合いが残っている写真や強烈に彩度を高く表現しているものがあるけれど、モノクロからカラーに変わる時期としてはそんな選択肢はほとんどなかったですね。
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