福岡早良区にある、以前よく行っていた美味しい担々麺をだしてくれるお店の店主は一風変わっていたなあ。お昼には軽く並びが入るようなカウンターだけのお店のなかで満員のお客に混じりながら食べていたとき「あんた、覚せい剤はしたことある?」と担々麺を作っている店主から突然聞かれたことがある。お客みんなの視線がオイラを直撃したが「注射とか痛いの嫌いだし、なんかかっこ良くはないよね」と答えた。ずいぶん昔の話なので覚せい剤のことをスピードと言ったり、あぶり?がどうのこうのなんて知らなかった。「あれは良うなかけん、止めとき」と店主。ほかのお客はただただ聞こえないふりして汗を拭きながら担々麺を食していました。
この店は、いなせな店主の都合で開けたり閉めたりしていたので、閉まっていたりするとがっかりするのですが「先週の火曜日、閉めとったろ?」と翌週でかけて言うと「そうやって閉めとったろと言いに来るけん、それで良かと」と自然体。若い頃は旦那のせいで苦労したであろう、おとなしくよく気がつく女将と2人でお店を切り盛りしていたが、あるとき、かなりの人脈をお持ちらしい社長と秘書がお昼で満員の店に入ってきた。秘書が傲慢を絵に描いたような社長の思いを言葉にして「すみません、時間がないので急いで作ってくれませんか?」と言っている。マイペースの店主は、一瞬苦虫を噛み潰した表情をした。いつものように旨い担々麺を食していたオイラはカウンター越しに「辛うしちゃっとき」と小声で言うと「分かっとう」と店主の返事。2人の客は滝のような汗を流しながら「美味しいばってん、辛かなあ」と言うとりました。
一度この店主とお酒を飲みにでかけたことがあります。歳はオイラよりちょいと上ですが、着流しに雪駄履きで現れたときは驚きを隠せませんでした。飲みながらこの店主はオイラと同じ博多部生まれ、置屋の息子だったそうです。小さい頃からおねえさんに遊んでもらっていたようで、きりりとした古風?な2枚目だからきっと持てただろうなあというコトは疑う余地はありません。
話変わって、
数年前、東京の新宿区にある小さな焼き鳥屋で写真家連中と飲んでいたとき、追加注文をしようとオーダーしたら「2時間過ぎたので追加はできませんと断られた。」東京では当時から滞在時間が2時間と限定されているお店が増えたことを聞きました。空席はあるし、並んでいる人もいないのにこの対応です。
昨日も書き込みましたが融通話というのは難しいですね。まあ、福岡に住んでいるオイラとしては2時間食べ放題の店は目にしますが、滞在時間2時間限定を打ち出している店は少ないようです。全国的大きな会合を開くには、美味しい料理(お魚系が多いと思いますが)を安く、そして福岡市も提唱していますが、おもてなしの心があって気持ちよく飲んだり食べたりできるので、福岡が1番人気の理由のようですな。
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